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毘沙門天について


毘沙門天とは

毘沙門天イメージ
毘沙門天はまたの名を「多聞天」といい、十二天や四天王、十六善神、七福神の一尊に数えられる武神です。毘沙門天の前身はインド神話に登場するクベーラ神と言われています。

クベーラと「毘沙門天」

クーベラの像

クベーラには「ヴィシュラヴァの息子」を意味するサンスクリット語の「ヴァイシュラヴァナ」という呼び名もあります。この「ヴァイシュラヴァナ」が中国語の中古音という音韻体系で借用語として表現されていった結果が「毘沙門」であるといわれています。ここに、神や天を表す「天」という字が加えられたことが、「毘沙門天」という名の由来であるといわれています。


クベーラと「多聞天」

また、クベーラの「ヴァイシュラヴァナ」という名前がサンスクリット語の「よく聞く」という語と関連していると言われるという説があります。このことから、サンスクリット語の「ヴァイシュラヴァナ」が中国語の「多聞天」へと翻訳借用されたと言われています。これが日本へと伝わり、毘沙門天とともに「多聞天」という名称もあることの由来とされています。


クベーラと毘沙門天:北方の守護者

クベーラはインド神話のローカパーラ(世界の守護者)の一人です。ローカパーラは4方位、または8方位のそれぞれの方角の神の総称です。これが仏教における四天王や十二天の原型であるとされています。このローカパーラのうち、クベーラは北方の守護神にあたります。毘沙門天も四天王、十二天のいずれにおいても北方の守護神であり、クベーラが北方の守護神であったことが由来であるとされます。


クベーラと毘沙門天:富と財宝の神

クベーラはまた、富と財宝の神であり、山や大地のほか、地下に眠る鉱物や宝石等の財宝、また富一般と関係があるとされます。
クベーラの像にはさまざまな形態があるといわれています。棍棒やざくろ、宝石の束や宝石を吐き出すマングースなど、手に持つものが異なる像があると言われています。
ヒンドゥー教のテキストでは、クーベラはNidhiと呼ばれる9つの宝物を有しているとされています。これは経典や解釈によって異なるようで、大蓮華、蓮華、法螺貝、マカラ(インド神話の架空の生物)、亀、貴石、ジャスミン、ドワーフ、サファイアなどが挙げられるとされているそうです。


クベーラと毘沙門天:眷属

クベーラの眷属として鬼神のヤクシャ、ラークシャサ、精霊のキンナラなどが挙げられます。(いずれも男。女はそれぞれ、ヤクシニー、ラークシャシー、キンナリー。)


ヤクシャ(夜叉)

ヤクシャは自然の精霊であり、大地や木の根に隠された自然の財宝を管理する者であるとされます。普段は寛大で慈悲深いが、時折気まぐれでいたずら好きになると言われます。


ヤクシャと夜叉

ヤクシャはのちに仏教において「夜叉(やしゃ)」として伝わっております。夜叉は毘沙門天の眷属(けんぞく)であり、八部鬼衆の一人とされます。また、薬師如来の眷属の十二神将(十二夜叉大将)にも数えられます。
毘沙門天の眷属としては、八大夜叉大将や毘沙門天二十八使者といった夜叉が挙げられます。


夜叉と金剛力士像

バラモン教においては、精舎の前に一対の夜叉を像を置き、精舎を守護させていたといい、これが現在の金剛力士像の名残だとも言われております。なお、大岩山毘沙門天には運慶作の金剛力士像が山門に安置されております。(大岩山毘沙門天 山門 金剛力士像


ラークシャサ(羅刹)

ラークシャサは、醜く、凶暴な様相の巨大な想像上の生物として描かれることが多いといわれます。その口からは二本の大きな牙が突き出しています。


ラークシャサと羅刹

ラークシャサは仏教においては「羅刹(らせつ)」として伝わっています。羅刹も夜叉に並び毘沙門天の眷属にあたります。また夜叉とならび、八部鬼衆の一人であります。


キンナラ(緊那羅)

キンナラは音楽の神々であり、インド神話では半人半馬の様相をしています。東南アジアにおいては、半鳥半人の様相として知られており、ヒマラヤから来たものと言われているそうです。東南アジアではキンナラとキンナリーは神話生物のなかでもとりわけ人々に愛されているものといわれています。


キンナラと緊那羅

キンナラは仏教においては「緊那羅(きんなら)」として伝えられています。緊那羅は仏教においては帝釈天の眷属であるとされます。


四天王と毘沙門天


四天王

四天王は帝釈天に仕えており、須弥山の中腹で仏法を守護する役割を負っています。
四天王は十界(地獄界、餓鬼界、畜生界、修羅界、人界、天界、声聞界、縁覚界、菩薩界、仏界)の中の天界に位置しています。天界は無色界、色界、欲界に分かれており、四天王はそのうちの欲界におり、欲界の中の地居天の四大王衆天にいるとされます。
四天王はそれぞれ、東方を持国天、南方を増長天、西方を広目天、北方を多聞天(毘沙門天)が守護しています。


多聞天(北方)

サンスクリット語では、その名をヴァイシュラヴァナといい、「よく聞く」という語と関連があることから「多聞天」と借用翻訳されました。夜叉(やしゃ)や羅刹(らせつ)を眷属としています。
中国においては、全てを聴くものとされ、雨を司るとされます。傘や多宝塔を備えております。また、口から財宝をはき出すマングースを備えている場合もあり、これは貪欲の反対の寛大さを象徴しているといいます。黄色や緑と関連づけられるようです。
日本においては、形像に関して一定してはおりません。多宝塔と宝棒を持つもの、多宝塔と三叉戟を持つもの、多宝塔のみをもち、もう片方の手を腰に当てるものなどがあります。その持ち手はそれぞれに異なります。足もとは邪鬼を踏みつけているものが多く見られます。また、地天女、および二鬼(尼藍婆、毘藍婆)の上に立つ像容があり、兜跋(とばつ)毘沙門天と呼称されております。
なお、大岩山毘沙門天の毘沙門天像は右手に多宝塔、左手に戟を構え、邪鬼を踏みつけています。
象徴物である三昧耶形(さんまやぎょう)は宝棒、宝塔とされています。毘沙門天を表す梵字はベイ(vai)。


持国天(東方)

サンスクリット語ではその名をドゥリタラーシュトラといい、「国土を支える者」を意味すると言われています。国家安泰の功徳があるとされる。乾闥婆(けんだつば)や畢舎遮(びしゃしゃ)を眷属としています。
中国においては、音楽の神とされ、琵琶を備えています。友好的で憐れみ深く、あらゆる存在を守るといわれます。そして、音楽を用いて人々を仏教に帰依させるといわれます。白色と関連付けられており、白色の顔をした像がみられます。
日本においては、形像に関して一定してはおりません。一般に、革製の甲冑を身に付けた唐代の武将風の姿で現され、左手には刀を、右手には宝珠を持つものもみられます。
象徴物である三昧耶形(さんまやぎょう)は刀。持国天を表す梵字はヂリ(dhṛ)。


増長天(南方)

サンスクリット語ではその名をヴィルーダカといい、「発芽しはじめた穀物の種」や「成長を引き起こす者」を意味すると言われています。五穀豊穣の功徳があるとされます。鳩槃荼(くばんだ)や薜茘多(へいれいた)(餓鬼)を眷属としています。
中国においては、根の良い成長を引き起こすとされ、風を司る神とされます。右手に持つ剣で仏法を護っており、青色と関連づけられるようです。
日本においては、一般に、右手に剣または矛を持った姿で表されます。
象徴物である三昧耶形(さんまやぎょう)は刀剣、戟(げき)。増長天を表す梵字はビ(vi)。


広目天(西方)

サンスクリット語ではその名をヴィルーパークシャといい、「奇形の目を持つ」や「様々な目をした」という意味をもつとさ言われています。また、「様々な仕事をもつ」とも訳される。那伽(ナーガ)や富單那(ふたんな)が眷属となっています。
中国においては、あらゆるものを見通すことができるとされ、龍を象徴する赤いひもや蛇を備えています。赤色と関連づけられます。
広目天は仏法を信じない者を見通し、帰依させるといわれています。
日本においては、形像に関して一定してはおりません。一般的には右手に三鈷戟を持つとされますが、索や筆、巻物を持っているものも見られます。
象徴物である三昧耶形(さんまやぎょう)は三鈷戟、羂索(けんさく)。広目天を表す梵字はビ(vi)。


十二天と毘沙門天

十二天(じゅうにてん)は、仏教の護法善神である「天部」の諸尊12種の総称で、東西南北の四方に東北・東南・西北・西南を加えた八方を護る八方天に、天地の二天と日月の二天を加えて十二天としたものです。 四方の守護神の四天のうち、四天王との一致は北の毘沙門天(四天王としては多聞天)のみです。

  1. 東:帝釈天(たいしゃくてん)
  2. 東南:火天(かてん)
  3. 南:焔摩天(えんまてん)
  4. 西南:羅刹天(らせつてん)
  5. 西:水天 (すいてん)
  6. 西北:風天(ふうてん)
  7. 北:毘沙門天(びしゃもんてん
  8. 東北:伊舎那天(いざなてん )
  9. 上:梵天(ぼんてん)
  10. 下:地天(じてん)
  11. 日:日天(にってん)
  12. 月:月天(がってん)

七福神と毘沙門天


七福神

七福神とは、日本で信仰されている七体の福の神を指します。これらの福の神の由来は様々で、ヒンドゥー教、仏教、道教、神道などが挙げられます。歴史的には七福神に属する神々は一定ではなく、様々な様式があったといわれています。現在は、毘沙門天、恵比寿、寿老人、大黒天、福禄寿、弁財天、布袋が七福神であるとされることが多いようです。
これら七福神は、インドの神様だったのが大黒天、毘沙門天、弁財天、中国の神様だったのが福禄寿尊、布袋尊、寿老人、そして唯一日本の神様が恵比寿となります。
なお、大岩山毘沙門天境内には本堂西側に山王権現と並び、大黒天が祀られております。

七福神イメージ

足利七福神

七福神めぐりは、記録が残っているものとしては、室町時代の京都が始まりといわれています。
足利の地で七福神めぐりが始まったのは1942年にまで遡ります。家運の隆盛、健康増進、足利のまちの繁栄を願い、始められました。
第二次世界大戦の間は一時的に中断されていたものの、1987年の正月から再開され、現在まで至ります。
足利の七福神めぐりは、足利市中心部の史跡をはじめ、中北部の悠然とした自然にふれることができる巡礼となっています。

毘沙門天

足利七福神めぐり:毘沙門天〈開運厄除・学業成就〉

真言宗 大岩山毘沙門天 大岩山多聞院最勝寺

当山、大岩山毘沙門天です。

大岩山毘沙門天の案内ページへ

時宗 称名山常念寺

所在地:〒326-0814 足利市通7丁目3094
電話番号:0284-21-2016


恵比寿

足利七福神めぐり:恵比寿神〈除災招福・商売繁盛〉

西宮神社

所在地:〒326-0817 栃木県足利市西宮町2931
電話番号:0284-21-6790


寿老人

足利七福神めぐり:寿老人〈長寿・富貴・招福〉

曹洞宗 大圓山心通院

所在地:〒326-0808 足利市本城1丁目1742
電話番号:0284-41-3202


大黒天

足利七福神めぐり:大黒天〈五穀豊穣・諸願成就〉

新義真言宗 金剛山鑁阿寺

所在地:〒326-0803 栃木県足利市家富町2220
電話番号:0284-41-2627

臨済宗 萬壽山徳蔵寺

所在地:〒326-0023 足利市猿田町9-3
電話番号:0284-41-8621


福禄寿

足利七福神めぐり:福禄寿尊〈幸福・福禄・長寿〉

曹洞宗 大祥山長林寺

所在地:〒326-0817 足利市西宮町2884
電話番号:0284-21-5636


弁財天

足利七福神めぐり:弁財天〈福徳財宝・家内和合〉

本城厳島神社

所在地:〒326-0808 足利市本城2丁目1805
電話番号:0284-42-0525(本城厳島神社)、0284-41-1382(美人弁天事務局)

名草厳島神社

所在地:〒326-0001 足利市名草上町4990
電話番号:0284-41-9977(名草公民館)

通6丁目厳島神社

所在地:足利市通6丁目3177
電話番号:0284-21-9940


布袋尊

足利七福神めぐり:布袋尊〈福徳円満・家内安全〉

臨済宗 福厳寺

所在地:〒326-0816 足利市緑町1丁目3270
電話番号:0284-21-6990

上記の足利市の七福神についての詳細は、足利市のホームページをご確認ください。

毘沙門天のご利益

毘沙門天は、鎮護国家、心願成就、必勝祈願、開運招福、商売繁盛などをはじめ、数多のご利益があるとされています。

鎮護国家

毘沙門天は仏教において、東西南北を守護する四天王の一であります。そのため、毘沙門天は鎮護国家のご利益があるとされ、信仰されたと言われております。
大岩山毘沙門天も、745年の開山当時、蝦夷を睨む要衝であったと言われております。現在も鎮護国家の御祈願を行っております。


必勝祈願

聖徳太子をはじめ、武田信玄や上杉謙信などの数多くの武将も毘沙門天を信仰し、必勝祈願、武運長久を祈願していたと言われています。大岩山毘沙門天での必勝祈願に関しては下記リンクのページご覧ください。

大岩山毘沙門天 必勝祈願ページへ


開運招福、商売繁盛

毘沙門天は七福神の一神でもあります。毘沙門天は1日に3度も焼き捨てるほどの福をお持ちだと言われております。
そして、毘沙門天はその限りない福を惜しみなく分け与えると言われております。


日本三大毘沙門天

日本三大毘沙門天とは、京都府京都市の鞍馬山、奈良県生駒郡の信貴山、そして栃木県足利市の大岩山の毘沙門天と言われております。


大岩山毘沙門天

栃木県足利市にある大岩山毘沙門天は奈良時代、天平十七年(745年)に行基菩薩によって開山されました。聖徳太子御作の閻浮檀金(えんぶだごん)製の毘沙門天像が御本尊です。

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