出開帳とは
大岩山毘沙門天の臨時出開帳

栃木県足利市に位置する大岩山毘沙門天では、令和3年2月21日に発生した足利市の山林火災の延焼による焼失が危ぶまれたため、2月23日から御本尊毘沙門天像をはじめとした諸仏像、文化財、什器を避難致しました。
その後、令和3年3月の1ヶ月をかけて本堂内を復旧していき、足利市の施設に避難していた御本尊様は3月30日に本堂へ御遷座頂くことができました。260年に及ぶ経年劣化と避難時の損傷で脚部や持物、台座が損傷している状況でしたが、奇跡的にもお像は立ち姿を維持することができました。
令和四年の春頃には修復のため、再度御出堂頂く予定となっております。
それまでの間、出開帳として御厨子から出て、本堂内にて御本尊三尊像をお祀りいたしております。
なお、御本尊・文化財の修復に向け、拝観料1,000円をお願い致しております。
約1,300年になる歴史を次の世代へと引き継いでいくためにも、皆様のご協力を何卒お願い申し上げます。
普段は秘仏となっているお仏像を公開することを一般に御開帳といい、特別な機会に催されます。御開帳でも特にお祀りしているお堂にて御開帳することを「そのお堂に居らっしゃる御開帳」ということで「居開帳」と呼びます。これに対して、普段お祀りされている場所を出て御開帳することを「出開帳」と呼びます。
大岩山毘沙門天では、令和3年の足利市山林火災の際、緊急避難に伴って損傷してしまった御本尊毘沙門天像が御厨子を出て本堂内で安置されており、260年で初めて出開帳致しております。
この出開帳は令和4年6月4日まで実施しております。次の機会は数百年先になってしまいますので、ぜひこの機会にお参りくださいませ。